GAMESSのキーワード
GAMESSのキーワードはMOPAC以上に膨大な数に上り、とても全てを紹介することはできません (当然筆者は全てのキーワードを知っているわけではありません)。ここでは、当サイトで使用頻度の高いキーワードに絞り、その意味と利用方法を説明していきたいと思います。
まず$CONTRLグループですが、ここには計算方法(ハミルトニアン)の指定,系の電荷,計算の実行内容が格納されます。ICHARGは系全体の電荷を指定します。 MULTは系全体のスピン多重度を指定します。SCFTYPは自己無撞着場(SCF)計算の設定で、制限(閉殻系)ならRHF,非制限(開殻系)ならUHFを指定します。 RUNTYPは計算目的で、最適化ならOPTIMIZE,シングルポイントエネルギー計算ならENERGY,振動計算ならHESSIANを指定します。Møller-Plesset摂動法を用いる際はMPLEVL=2を指定します(MP2のみサポート)。COORDは、$DATA グループに格納する分子構造のフォーマットの指定で、Cartesian座標ならばUNIQUE,Gaussian z-matrixならばZMT,MOPAC z-matrixならばZMTMPCを指定します。EXETYPはこの入力で実際に計算するかどうかの指定で、そのまま計算するならRUNを、入力をチェックするときはCHECKを指定します。他にもいくつか項目がありますが、重要なのは以上の項目です。
次に$BASISグループですが、ここには基底関数の指定,分極関数及びdiffuse関数の指定が格納されます。GBASISは基底関数の基本セットの選択で、MIDI,STO,N21,N31, N311,DZV,TZVなどが指定できます。また、PM3やAM1といった半経験的手法も選択可能です。 NGAUSSはGaussian関数の数を指定します。NDFUNCは d-分極関数をいくつ加えるか、NPFUNCはp-分極関数をいくつ加えるか、 DIFFSPはsp-diffuse関数を加えるか、DIFFSはs-diffuse 関数を加えるかを指定します。MOPACと違うのは、計算手法(ハミルトニアン)と基底関数を別個に選択する点で、分子のサイズや含まれる原子によって巧みに使い分けることが可能になっています。また、基底関数セットはそれぞれ適用できる元素の範囲が異なります。GAMESSの元素-基底関数適用表を参考にして下さい。
最後に$DATAグループです。ここには最初に述べたように、コメント、点群(通常C1)、そして分子構造を格納します。構造のフォーマットは$CONTRLセクションのCOORDキーワードで指定したフォーマットにします。私がよく用いるのはMOPAC z-matrixとCartesian座標(直交座標)です。 MOPAC z-matrixについてはMOPACの解説を参照下さい。