直交座標が活きるとき

[本記事は私が以前書いていたblogからサルベージしたものです]

備忘録。
最近、PCM(IEFPCM, CPCM)で溶媒和を考慮する計算をやってるんですが、構造最適化のカットオフがOPTTOL=0.0001(default)の設定で、0.0008ぐらいのところで振動というかぴくりとも構造とエネルギーが動かなくなる状態に鉢合わせました。まぁ、よくある話だよなと思いつつ、$STATPT辺りのパラメータをいじりながら詰められるかなと思っていたところ、これが思わぬ苦戦。

MOPACのCOSMOなんかでDDMIN=0.0が効くので(出力中にも「DDMIN=0.0 LETを追加してみろ」って出たりしますよね)、TRMIN=0.00なんぞにしてみたりすると、上手くいくときもたまにあるが、全く改善しない場合も多い。で、STSTEPやUPHESSを変えてみたりして何の解決にもならんので(注:あまり意味を考えずにいじってます)、そういえば、と思って最適化に使う座標系をDLCからCART(正確にはNZVAR=0にしただけ)にしたところ、あっさり解決。

座標系の選択は最適化に最も大きな影響を及ぼす因子だというのは知っていたものの、分子の構造からして直交座標が有利になることはないと思っていたんですが(※)、こういうこともあるんだと認識を新たにしました。

※GAMESSでいろいろな分子の構造最適化をしてみる限り、DLCを使って損をすることは滅多になく、普通はCARTを使うと構造の収束に時間が掛かることが多いです。非常にリジッドな分子ではその差が縮まってきます。(一般論かどうかはわかりませんが…私の経験上では)

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