GMTKN30データセットにはISOL22という大き目の有機分子の異性化を集めたサブセットがあります。ただ、実験値があるものではなく、SCS-MP3/CBSがリファレンスとなっていますが…この中身がなんだか面白いです。ビタミンDの生合成経路(一部構造を簡略化しています)やヘミアセタール様構造が残る分子内Diels-Alder反応など、特に後者はどこからこれが出てきたんだろうと思う反応です。というか、このセットは一部を除きそんな反応ばかりで、ある意味感心します^^
結合のダイナミックな組み換えが起こっているので、普通のDFTは苦手そうですね(というかデータを見ればそれは一目瞭然)。
ISOLについては2011年にTruhlarらによって改良されているようで。(ISOL24)
リファレンスもSCS-MP3/CBSからCCSD(T)-F12a/aug-cc-pVDZおよびMCQCISD-MPWになっています。
ちなみに、上に画像つきで挙げたreaction 7, 21と、それ以外に3, 10についてLPNO-CEPA/1/Def2-TZVPPで計算してみた結果がこんな感じでした。
Reaction No. | References | LPNO-CEPA/1/Def2-TZVPP | 計算時間 |
---|---|---|---|
3 | +9.77 kcal/mol (CCSD(T)-F12a/aDZ) | +8.99 kcal/mol | 27.5 min |
7 | +17.37 kcal/mol (MCQCISD-MPW) | +16.48 kcal/mol | 252 min |
10 | +6.82 kcal/mol (CCSD(T)-F12a/aDZ) | +5.36 kcal/mol | 93.4 min |
21 | +11.21 kcal/mol (MCQCISD-MPW) | +10.77 kcal/mol | 136 min |
Option:RIJCOSX,PAL8,MaxCore=4999
Leave a Reply
コメントを投稿するにはログインしてください。