ORCA4のGIAO

ORCAはver.4からGIAO法によるNMR化学シフト計算を行うことができます。
恒例のベンチマークとして、StrychnineとTriamcinolone Acetonideの2分子の計算をしてみました。

構造最適化はPBE0/Def2-SV(P)、NMRはPBE0/Def2-SVPで、溶媒効果をCPCMで考慮する場合としない場合で比較しました。
(StrychnineはNMRShiftDB2, TriamcinoloneはSDBSのデータを使っています)

ST_1HST_13CTA_1HTA_13C

なぜか、溶媒を考慮したときに相関性が著しく損なわれる傾向に…(特に1H)
明らかに計算上何らかの問題が発生していると思われます。
ちなみに、CPCMでもSMDでもCPCMCでもほぼ変わらない結果です。ver.3のIGLOでは、COSMO法で溶媒を考慮してもこのようなことにはならなかったので、どちらかというとGIAO側の問題でしょうか?

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  1. NMR化学シフトの高速計算(新版) – pc-chem.info

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